リウマチの原因を知りましょう

リウマチの原因において遺伝は関係する?

DNA遺伝子

関節リウマチは、関節内の骨膜炎が主な病態となる全身性の慢性炎症性疾患です。
発症には、自己免疫の異常が関与していると考えられています。
本来は細菌やウイルスを攻撃する免疫機能が、誤って自分自身を攻撃していることが原因で発病する病気です。

関節リウマチは、遺伝が原因で起きる遺伝病ではありません。
しかし、遺伝的要因として、HLA-DR4という遺伝子が発症や重症化の因子として知られています。
発症の約40%とこの遺伝子が何らかの関係があるという報告もされています。

しかし、遺伝子を持っているだけでは発症しません。
筋ジストロフィーなどの一般的な遺伝病は、数万以上ある遺伝子のうちのたった1つの遺伝子が原因で発症します。
しかし関節リウマチの場合は、10以上の遺伝子の組み合わせだと考えられています。

つまり、遺伝的な要因に環境的な因子が加わって、初めて発症するという考えです。
環境的因子にはタバコや歯周病、細菌やウイルス感染、薬剤やホルモン、ストレスなどがあげられています。
特にタバコは、関節リウマチの発症率を高めるばかりではなく、関節破壊の進行にも大きく関連することが判っています。
関節リウマチは、遺伝的背景を持っている人が、喫煙や他の環境要因によって免疫系が繰り返して影響を受けることで、発病に至ると考えられています。

リウマチ因子を持つ母親から生まれた娘さんが関節リウマチになる可能性は、5%ほどだと言われています。
よって、遺伝病だとは言えません。
しかしながら、リウマチ家系的な家族と言うのも確かに存在するし、リウマチ以外の膠原病のお母さんから生まれた娘さんがリウマチになるというケースは確かにあります。

関節リウマチを発病することを岸壁から転落することに例えると、親や肉親がリウマチであるということは、岸壁のある場所に近づくことだと考えると良いでしょう。
そして、その岸壁から飛び降りる行為や足を前に出して岩壁の端まで進んでいく行為が、喫煙や歯周病などの環境因子だと言えます。

うちの家系はリウマチ家系や膠原病家系だから心配だと言う人は、タバコは吸わない、歯周病になっていないか定期的に歯医者さんでチェックする、風邪などの病気は早めに治すなどで、岸壁から転落することは予防できます。

リウマチの初期症状と早期発見の重要性について

もしも関節リウマチになったとしても、おばあちゃん世代のころと比べると、今は治療は劇的に進歩しています。
おばあちゃん世代の頃は、手の指の関節が変形して、指があっちを向いたりこっちを向いたりしている人も少なくないでしょう。

しかし、今は早期発見、早期治療すれば、関節が破壊するまでに及ぶ人はいない、と言っても良いでしょう。
今は良い薬もできて、関節の変形や骨の破壊を食い止めることができるようになりました。
たとえ関節リウマチだと診断されても、多くの人がお薬を飲みながらではあるものの、健常人と変わらない生活を送っています。

早期発見、早期治療するためには、初期症状がどのようなものかを知っておくことが大切です。
多くの人は、初期症状として、指の関節のこわばりを訴えます。
起床時に指がこわばるという異変を感じる人が多いです。
しかし、中年期の女性は、更年期障害だろうと放置する人が大半です。

更年期障害の場合の指のこわばりは5分ほどで治まります。
手を握ったり閉じたりして、グーパーを繰り返していると治ります。
しかし関節リウマチでは、30分以上こわばりが続くことが多いです。

また、朝起きた時だけではなく昼間でも、携帯電話を握って友だちと話をしていると、指が固まって来てこわばる、と言ったことが起ります。
そして、指に痛みを感じることもあります。
指の痛みも、更年期障害でもよく見られますが、やはり更年期障害とは異なる部分があります。
それは、更年期の場合は指の爪に近い第一関節が痛むことが多いのですが、関節リウマチでは第一関節が痛むことはほとんどなく、多くは第二関節が痛みます。
ここが、更年期との違いです。

また、関節リウマチは全身性炎症性疾患なので、体のだるさや37℃代の微熱が続くこともあります。
中には、指ではなく足首や手首、膝の痛みから始まる人もいるので、気になる症状がある場合は、自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。
リウマチ科や膠原病科、免疫内科を受診するのがベターです。